アートクリスタルでは、芸術的価値の高いチベット曼荼羅(マンダラ)を取り扱っております。
当店で扱う曼荼羅は、1点1点オリジナルの額装を行い、非常に美術的価値のあるアイテムとなっております。
曼荼羅は瞑想などで使われることが多いのですが、それも曼荼羅の持つ宇宙的なエネルギーと意識をシンクロさせることによって、より高度な意識レベルに近づくことが可能だと、先人達は知っていたのではないでしょうか?
曼荼羅を一枚飾るだけで、空間の雰囲気が驚くほど上質なものに変わるでしょう・・・。
曼荼羅とは要訳すると「真理の世界を文字で著したのが経典及び儀軌」のことで、経典の内容をイメージして仏画に置き換えた書と言えるでしょう。
密教に於いて仏の世界を顕した縮図と言える曼荼羅は、仏教の世界観、宇宙観、尊格を幾何学模様に当てはめることで図示したものです。
曼荼羅は、サンスクリット語で「輪円」を意味とするmandala(マンダラ)を日本語として表したものです。
mandaは「本質、真髄」などの意味を表わし、laは「もつ」の意であり、mandalaとは「本質をもつもの」とされます。
描かれた時代ごとの仏教の世界観とその本質の意味を「曼荼羅」というひとつの芸術品から感じてみてはいかがでしょうか??
当初は仏像数尊を壇に配置されたシンプルな様式だった曼荼羅でしたが、長期間熟成され、現在の様な曼荼羅となりました。
その形状は時代によって様々な形態を持ち、根拠となる経典も異なってきます。
その中でもチベット曼荼羅は、仏教の長い歴史の中でも、一際鮮やかで、神秘的な美しさを持っています。
日本にも伝えられた曼荼羅ですが、日本の曼荼羅は中期密教の経典で説く「胎蔵曼荼羅」や「金剛界曼荼羅」で、その後2つを合わせた持った「両界曼荼羅」が誕生します。
現在伝えられているチベット曼荼羅は、ほとんどが後期密教のもので、日本の曼荼羅が方形であるのに対し、チベット曼荼羅はそのほとんどが円形です。
仏教がチベットに伝えられてから、民間信仰との交ざりあいを繰り返しながら独自の発展をとげたチベット仏教の本質を知ることができるチベット曼荼羅は、仏教の奥深さを知る大きな道しるべとなるでしょう。
曼荼羅の表現方法は主なものとして、色砂で造られる「砂曼荼羅」、鋳物などで造るチベット仏教のオリジナルである「立体曼荼羅」、そして一般的な「タンカ(仏画)」があります。
アートクリスタルでご紹介している曼荼羅は最も多く崇拝されている「タンカ(仏画)」で表現された曼荼羅です。
チベット曼荼羅は、タントラと呼ばれる実践面の規約に重点をおいた聖典に従って分類されます。
【所作タントラ】
比較的初期に成立した密教聖典で、呪文、諸仏の供養の仕方、手印の結び方などの作法を主な内容とする不空羂索経などの経本を中心にする聖典。
七仏薬師、日光、月光菩薩、十二神将、四天王などが方形の楼閣の中に整然と配置された曼荼羅が多いのが特徴。
【行タントラ】
七世紀後半に成立した「大日経」とその部類の密教聖典であり、外的、身体的行為である儀礼を重視するとともに、儀礼の内化あるいは精神化をも推し進めた経典。
観想法と呼ばれる、精神集中によって眼前に神や仏をあたかも実在するかのように見る方法を行うために曼荼羅を作りました。
【瑜伽タントラ】
八世紀前半に成立した「金剛頂経」とその部類の密教聖典。
瑜伽タントラの実践においては、行者は仏たちを観想法によって眼前に出現させ、その仏たちを供養するに止まらず、仏たちと「一体になる」ことを感得することを目的とします。
根本となる曼荼羅は、金剛界曼荼羅です。
【無上瑜伽タントラ】
八世紀後半以後、「金剛頂経」系の密教が発展して成立した後期密教の聖典群。
高度の精神・生理的な瑜伽の技術を用いながら、瑜伽タントラで獲得された方法を推し進めたものです。
実践形態では、骨・皮・血の儀礼といった、従来は仏教とはあまり接触のなかった土着文化の要素も積極的に取り入れられ、性に対する考え方も変化し、性は抑圧・切り捨てるべき「俗なるもの」ではなく、肯定すべき「聖なるもの」という考え方となり、性行為が悟りを得るための手段として用いられるようにもなりました。
無上瑜伽タントラの曼荼羅では、男女尊が抱擁し合う父母仏が描かれることが多くあります。